適用対象
- Business
- Enterprise
Smartsheet for Jira: 同期ワークフローの作成と編集
Smartsheet for Jira を使用して、Smartsheet で Jira の課題を追跡および管理できます。 管理者が Smartsheet とJira (クラウドまたはセルフ ホスト サーバー) 間の接続を確立すると、作業アイテムの追跡、進行状況の監視、2 つのサービス間での更新を行うことができます。
同期ワークフローを使用すると、2 つのシステム間で情報を共有できます。 ワークフローのフィールド マッピングを設定する際に、同期先を指定できます。
ワークフローの作成: はじめに
Smartsheet for Jira をインストールする
統合機能を購入したら、Smartsheet for Jira 管理者 (統合機能に固有のアカウント タイプ) または Smartsheet システム管理者と Jira 管理者の両方の権限を持つユーザーは、それぞれの Jira インスタンスを使用してインストールする必要があります。
統合機能を使用するために必要な権限
Smartsheet for Jira でワークフローを作成するには、次のすべてのアカウント タイプが必要です。
- Smartsheet ライセンス ユーザー — Smartsheet システム管理者からライセンスが付与されます。 詳細については、「ユーザーの管理」を参照してください。
- Jira ユーザー — Smartsheet システム管理者がユーザーを Jira ユーザーにすることができます。 詳細については、「ユーザーの管理」を参照してください。
- Jira のアカウント — Jira アプリケーションにサインインできる必要があります。 詳細については、組織の Jira 管理者にお問い合わせください。
Smartsheet for Jira にログインする
Smartsheet for Jira をインストールして構成したら、次の URL からワークフローを作成し、統合と同期を実行します。
https://connectors.smartsheet.com/c/Jira
同期ワークフローの使用
Smartsheet for Jira でワークフローを作成し、Jira と Smartsheet の間で課題を同期します。 Smartsheet for Jira を使用すると、情報を一方向に (Jira から Smartsheet に、または Smartsheet から Jira に) または双方向にプッシュして、両方のアプリケーションの課題を即座に更新することができます。
Jiraの課題を使用して、既存のシートと同期したり、新しいシートを作成して Smartsheet プロジェクトを起動したりできます。
新しいワークフローを作成する
- Smartsheet for Jira (https://connectors.smartsheet.com/c/Jira) にログインします。
- Smartsheet for Jira ダッシュボード (左上の[メニュー] > [ダッシュボード]) で、[Add Workflow (ワークフローの追加)] をクリックしてワークフロー ウィザードを開始します。
- ワークフローの使用方法を選択します。
重要: これを後で変更することはできません。 変更するには、新しいワークフローを作成する必要があります。
- Jira プロジェクトに関連付けるシートを選択し (または [Create a new sheet (新しいシートの作成)] をクリックして)、Jira プロジェクトを選択して関連付けます。
注:- 既存のシートを選択すると、Issue Key (課題キー) と エラー (Error) の列がシートに追加されます。これらはコネクタが機能するために必要になります。
- ワークフローに含める Jira プロジェクトは、複数選択できます。 複数のプロジェクトを選択した場合、Jira クエリ言語 (JQL: Jira Query Language) で Jira フィルターのみを適用できます (詳細については、Jira の JQL に関するヘルプ記事を参照してください)。
- ワークフローで選択したシートとプロジェクトは、ワークフローが保存された後は変更できません。 Jira プロジェクトを追加または削除したり、シートを変更したりするには、新しいワークフローを作成します。
- [続行] をクリックして、ウィザードの残りの手順に従います。
- フィールドとフィルターの設定のヘルプについては、この記事のフィールド マッピングとフィルターに関するセクションを参照してください。
ワークフローを変更または削除する
ワークフローを作成したら、含まれるフィールドの変更、フィールドのマッピング先の変更、フィルターの更新または変更、ワークフロー全体の削除を行うことができます。
- Smartsheet for Jira ダッシュボードから開始します (左上の [メニュー] > [ダッシュボード])。
- [名前] 列でワークフローの名前を見つけ、ワークフロー名の横にある [設定] をクリックします。
- 実行するアクションを選択します。
フィールド マッピングとフィルターの使用
Smartsheet for Jira を使用する場合、フィールド マッピングとフィルターにより、交換するデータと 2 つのシステム間でのデータの移動方法を制御できます。
フィールド マッピング
Jira のフィールドは Smartsheet の列にマッピングされます。 選択できる Jira フィールドは、ワークフロー用に選択したプロジェクトで使用可能なフィールドによって異なります。 フィールド マッピングを設定する際に、データの取り込み先を指定できます。
マッピングを設定する際には、以下の点に注意してください。
- 課題キーとエラー列は必須であり、規定ではワークフロー フィールド マッピングに追加されます。 これらはワークフローでは削除できず、Jira から Smartsheet にのみフローできます。ただし、これらのマッピング先の列は選択できます。 Smartsheet シートからこれらの列のいずれかを削除すると、次回データが同期されるときに Jira はエラー コードを返します (詳細については、「ワークフロー エラーの検出と修正」を参照してください)。
注: 課題キーは、Jira の課題のプライマリ識別子です。 この必須の値がないと、Smartsheet for Jira コネクタは Jira のその課題に変更内容を書き込むことができません。
- Jira の特定のフィールドは、単方向マッピング オプション (課題キー、Jira リンク、課題リンク、作成日など) のみで表示されます。 これらのフィールドは Jira から読み取り専用であり、Smartsheet から書き込むことはできません。
- ワークフロー ウィザードのオプションとして表示するには、フィールドは Jira アプリケーションの [課題の作成] 画面上にある必要があります。 Jira の画面の詳細については、Atlassian ドキュメントの記事「画面の定義」を参照してください。
- 常にフィールドをマッピングする Smartsheet 列を指定する必要があります。 これを空欄にすることはできません。
- ワークフローで新しい列を作成する場合、シートで作成される列の種類は、マッピングされるフィールドの種類によって異なります (たとえば、Jira からの日付の値は日付列にマッピングされます)。
注: ワークフロー ウィザードのマッピングされた列には、シート内の列タイプが括弧内に表示されます。
- Jiraの [報告者] フィールドは、ワークフロー ウィザードで [報告者のメール アドレス] および [報告者の表示名] オプションとして表示されます。
- Jira の [担当者] フィールドには、ワークフロー ウィザードの [担当者] および [担当者の表示名] オプションが表示されます。
- Jira の担当者フィールドを Smartsheet の連絡先リスト列で使用するには、ユーザーのメール アドレスが Smartsheet でユーザーの Jira ログインと同じであることを確認してください。 (列タイプについての詳細は、ヘルプセンターの記事「列タイプ」をご覧ください。)
- 新しいワークフローを作成すると、次の Jira フィールドが自動的に追加されます。 既存の Smartsheet からワークフローを構築する場合、一致するフィールド名ですでに存在する列は、ワークフロー ウィザードで自動的にマッピングされます。 これらのフィールドは次の通りです。 (課題タイプ、サマリー、報告者のメール アドレス、説明、優先度、担当者)
解決までの時間および初回応答フィールドにマッピングする
Smartsheet のサービスレベル契約 (SLA) 情報を活用するために、Jira の [Time to Resolution (解決までの時間)] および [Time to First Response (初回応答までの時間)] フィールドをマッピングすることもできます。 このデータを使用することにより、SLA メトリックをより深く理解できます。
これらのフィールドをマッピングするときは、次のことに注意してください。
- [Time to First Response (初回応答までの時間)] と [Time to Resolution (解決までの時間)] はいずれもサブ カテゴリー (Earliest Duration Goal (目標最短期間)、Earliest Duration (目標期間)、Earliest Duration (最短期間)、Ongoing Duration Goal (目標継続期間) など) に分割されるため、各サブ カテゴリーはシート内の独自の列にマッピングする必要があります。
- これらのフィールドのデータは、分単位の整数としてシートにマッピングされます。
- マッピング目標 (最短 (earliest)、ongoing (継続中)、longest (最長)) を使用すると、Jira で設定した SLA を同期して、Smartsheet の数式と視覚化機能を利用できます。
- 解決までの時間の最短期間と最長期間には、Jira の課題が少なくとも 1 回解決されたときにのみ値が表示されます。
- [Time to Resolution (解決までの時間)] の [Ongoing Duration (継続期間)] には、課題が解決されていない間のみ値が表示されます。
Jira フィルター
フィルターを使用して、作業する課題のボリュームと種類をより適切に制御できます。たとえば、フィルターを使用して、特定のユーザーまたは特定のタイプの Jira 課題を表示したり、Smartsheet から Jira に特定の行のみをプッシュしたりしできます。
たとえば、フィルターを使用して、特定の人に割り当てられた特定のタイプの Jira の課題を表示したり、Smartsheet から Jira に特定の行のみを同期したりすることができます。
ワークフローの Jira フィルターで条件を定義するには、次の 2 つの方法のいずれかを使用できます。
- Jira クエリ言語 (JQL: Jira Query Language) - JQL ではコンピューター プログラミングの理解が必要ですが、たとえば複数の条件で AND 演算子と OR 演算子の両方を使用するなど、より高度なフィルター ロジックを適用できます。
注: JQL フィルターが正しくない場合、ワークフローは無効になります。 ワークフローで JQL クエリに問題がある場合は、それが Jira で有効であることを確認してください。
- ワークフロー ウィザード — ワークフロー ウィザードを使用して複数のフィルターを作成する場合、フィルター条件では連続するフィルターには常に AND 演算子が使用されることに注意してください。 また、条件と演算子は、ワークフローで使用される Jira プロジェクトに固有であることに注意してください。
- デフォルトで表示されるフィルター基準は、マッピングした Jira プロジェクト タイプに依存します。 フィルター ページの下部にある [フィールドの追加] をクリックすると、さらに条件を追加できます。
- フィルター演算子は、フィールドの種類によって異なります (たとえば、テキスト フィールドにはテキストに適した演算子があります)。
Jira Cloud では、Jira コネクタで Jira の課題をフィルタリングするときに特定のフィールドが使用できません。 (詳細については、記事「Smartsheet for Jira: Jira Cloud プライバシーの重要な変更」をご覧ください。
シート フィルター
シート フィルターを作成する際には、以下の点に留意してください。
- ワークフロー ウィザードを使用して複数のフィルターを作成する場合、フィルター条件では連続するフィルターに常に AND 演算子が使用されることに注意してください。
- フィルター条件は、シートにある列に応じて選択できます。 リストされていない他のオプションでフィルタリングする場合は、最初にフィルターする新しい列をシートに追加する必要があります。
- フィルター演算子は、フィールドの種類によって異なります (たとえば、テキスト フィールドには、「is blank」または「contains」などのテキストに適した演算子があります)。
Smartsheet で Jira のデータを使用する際のベスト プラクティス
頻繁に保存して更新する
2 つのシステムにまたがって作業するため、共同作業する人が増えるにつれて、同期エラーが発生する機会も増えます。 同期の問題のリスクを最小限に抑えるには、変更を保存し、その際にシートを最新の情報に更新してください。 頻繁に保存して最新の情報に更新すると、他のユーザーがあなたの変更を確認でき、設定したワークフローに従ってそれらの変更が Jira と Smartsheet に同期されるようになります。
エラーを回避するために列をロックする
課題キーフィールド (必須フィールド) のデータは、Smartsheet で変更しないでください。 この列のデータの整合性を確保するには、シートの所有者または管理者権限でシートを共有している人が [課題キー] 列をロックする必要があります。 詳細については、Smartsheet ヘルプセンターの「列と行のロックとロック解除」を参照してください。
変更を表示する
[履歴の表示] コマンドを使用して、セルに加えられた変更の記録を表示できます。 Smartsheet と Jira の間で共有されるデータを含むシートの場合、変更に関連付けられたユーザーの名前は常に、ワークフローを作成した人の名前になります。
Smartsheet での変更の追跡の詳細については、Smartsheet ヘルプセンターの「セルの履歴の表示」を参照してください。
特定の行のデータのみを Smartsheet から Jira にプッシュする
どの行が明示的に Jira にデータを戻すかをより細かく制御するには、以下のように Smartsheet のシートの Jira 列に「課題の更新」を作成し、Smartsheet for Jira ワークフローのフィルターを作成します。
- Smartsheet 上で、Jira プロジェクトに関連づけようとしているシートで新しい列を作成し、チェックボックス タイプを選択して、列に「Update Issue in Jira (Jira の課題を更新)」という名前を付けます。
- Smartsheet for Jira ページにログインし、手順に従ってワークフローを作成し、ワークフロー ウィザードで双方向ワークフローを指定します。(または、作成済みの双方向ワークフローで [設定] > [ワークフローの編集] をクリックして、そのワークフローのウィザードを起動します。)
- [Update Issue in Jira (Jira の課題を更新)] 列がチェックされているシートの行のみを同期するフィルターを追加します。
シートと Jira プロジェクトの次回の同期時に、[Update Issue in Jira (Jira の課題を更新)] チェックボックスがオンになっている行のデータのみが Jira にプッシュバックされます。
ワークフロー エラーの検出と修正
ワークフローを構築して実行する際、エラーの検出と解決に役立つリソースを利用できます。 利用できるリソースは以下の通りです。
- Smartsheet for Jira のワークフロー履歴ページ (使用方法の詳細については、以下の「ワークフローの履歴の確認」を参照してください。)
- エラーレポート: 問題が発生すると、エラー レポートがワークフローの所有者と、問題の原因となったワークフローの問題/行を編集したユーザーに電子メールで送信されます。
- Smartsheet の [同期エラー] 列 (このタイプの列は、Jira プロジェクトに関連付けられているすべてのシートに存在する必要があります)。
シートを編集または表示する際、[同期エラー] 列でワークフローの任意の同期エラーを追跡できます。
ワークフローの履歴の確認
[実行履歴] ページにアクセスするには:
-
メニュー (左上) で [ダッシュボード] をクリックして、ワークフローのリストを表示します。
-
[実行日] の下のタイムスタンプをクリックして、ワークフローの [実行履歴] ページを表示します。
-
次に、特定の実行インスタンスの [最終実行日] の下のタイムスタンプをクリックして、エラー メッセージを表示できます。
Jira コネクタ ワークフロー実行履歴の同期の種類
- Smartsheet に同期: Smartsheet に同期された Jira からの変更に対してワークフローが実行されます
- Jira に同期: Jira に同期された Smartsheet からの変更に対してワークフローが実行されます
- Filtered Row Finder (フィルターされた行の検索): ワークフローは、ワークフロー構成に基づいて除外する必要のある課題に加えられた変更に対して実行されます。 Filtered Row Finder (フィルターされた行の検索) は、2 時間ごとに実行されるバックグラウンド プロセスです。 フィルターで除外された課題は、シートの [Filtered out by connector — not synced (コネクタによってフィルターから除外 — 非同期)] 階層に追加されます。 詳細については、「Filtered out by connector — not synced (コネクタによってフィルターから除外 — 非同期)」の使用方法を参照してください。
注: 「Filtered Row Finder (フィルターされた行の検索)」プロセスは、自動化されたワークフロー タイプでのみ実行されます。 このプロセスは、ワークフローでフィルターを指定していない場合でも実行されます。
ワークフローの問題のトラブルシューティング
手動による行の並べ替え
自動ワークフロー タイプで実行される「Filtered Row Finder (フィルターされた行の検索)」プロセスのため、Jira から同期された課題を手動で並べ替えることはできません。 「Filtered Row Finder (フィルターされた行の検索)」プロセスが実行されると、課題は自動的に元の状態 (課題キーで昇順) に戻ります。 自動ワークフローで同期された課題を並べ替える場合は、ワークフローで行のグループ化オプションを使用してみてください。
「フィルターされた行の検索」プロセスは手動ワークフローでは実行されないため、そのワークフロー タイプを使用している場合は、シート内の行を手動で並べ替えることができます。
ヒント: 自動化されたワークフローを使用しながら課題を手動で並べ替えるには、Jira を別のシートに同期してから、シート間インデックス/一致または vlookup 数式を使用して、課題キーを使用して値をメイン シートに取り込みます。 =INDEX({返す値を含む範囲}, MATCH([検索値]@row, {検索値を含む範囲}, 0))
エラー: フィールド '' は設定できません。 適切な画面上にないか、不明です。
設定しようとしているフィールド値が Jira の編集画面にない場合、このエラーが表示されます (Jira では、[編集] 画面に表示するフィールドを指定できます)。 Smartsheet for Jira からフィールドを編集可能にするには、そのフィールドが Jira の [編集] 画面に表示されるように設定する必要があります。
この問題を解決するには、次のいずれかを実行します。
- オプション 1: Jira で編集画面を構成し、指定されたフィールドを画面に追加します。 構成を変更する手順などの Jira 画面の詳細については、Jira ドキュメントの「画面の定義」を参照してください。
-または-
- オプション 2: 指定されたフィールドを一方向にのみマッピングします。Jira フィールドをシート列にマッピングするステップの矢印が Jira から Smartsheet を指すようにします。 これにより作成されるのは一方向のマッピングであるため、Smartsheet のフィールドに加えた変更は Jira に書き戻されないことに注意してください。
課題を Jira に保存できない
データを保存するには、関連づけられた Jira プロジェクトへの書き込み権限が必要です。
フィルターの更新後にデータがシートから削除されない
各行に重要な列データ、添付ファイル、またはコメントが含まれている可能性があるため、Smartsheet はすでに Jira から取得されているデータを削除しません。
シートの Jira の課題がワークフローのフィルター条件を満たさなくなった場合、Smartsheet はシートの上部に「Filtered out by connector — not synced (コネクタによってフィルターから除外 — 非同期)」セクションを作成し、コネクタよってフィルターから除外された情報を保持します。 「フィルターから除外された」行は、フィルター条件を再度満たすまで同期されません。これらの行は、チームがシートに含める必要がなくなった場合に削除できます。
詳細については、「Filtered out by connector — not synced (コネクタによってフィルターから除外 — 非同期)」の使用方法の記事を参照してください。
Smartsheet のエラー列の更新中にエラーが発生した
Smartsheet で関連づけられたシートから [同期エラー] 列が削除されると、エラーが表示されます。 この問題を解決するには、シートに [同期エラー] 列が含まれていることを確認してください。 必要に応じて、ワークフローを編集して [同期エラー] 列をシートにマッピングし直すことができます。 詳細については、上記のワークフローの変更に関するセクションをご覧ください。
[同期エラー] 列をワークフローにマッピングし直すと、シート内の他のすべての列の右側に再作成されます。